〜春から秋まで〜
2006突硝山

 さて、10日後です。わずか10日なのに状況は劇的に変化していました。ピンクとブルーの競演から真っ白な世界に早代わりです。どんな植物が出現したか見てみましょう。

白い世界                     5月13日
 いつの間にか主役の座は入れ替わっていました。先週まで白い花といえばキクザキイチゲだけでしたが、役者が増えているようです。
それはこれです。

ニリンソウ キンポウゲ科
(二輪草)
 イチリンソウに比べてやや背が低い。名前はイチリンソウに対して一茎に二輪の花が咲くからということのようですが、実際は一輪だったり三輪のこともあります。
 カタクリはほとんど終わっていました。

 ニリンソウも花びらの数は一定していませんが、大体5枚から7枚くらいでしょうか。この茎は三輪ありますね。
 キクザキイチゲもまだ元気。
 エゾエンゴサクとの競演です。
 上を見上げると、木々にはまだ新緑の息吹はありません。
もうひとつの白の主役です。

オオバナノエンレイソウ ユリ科
(大花の延齢草)
 オオバナとは後に紹介するエンレイソウに対して花が大きいことを指しています。肩から緑のマントを広げた独特の姿です。音楽をかけると踊りだしそうです。

 緑のとがったガクに三枚の白い花びらが特徴的です。花の大きさは4〜5cmくらいあるかもしれません。
 並んでダンスです。
〜春から秋まで〜
 そしてこれが
 エンレイソウ  ユリ科
 (延齢草)
 エンレイソウの名前の由来には2説あるそうです。
ひとつはアイヌ語でこのエンレイソウを「エマウリ」と呼んだそうでそれが転訛して「エンレイ」になった。
 もう1説は、この植物が薬草であり、「延齢草根」という胃腸薬であった、という説です。中国では民間薬として知られ、古書にも登場しているようです。どちらかといえば薬草説が有力か。
 三枚の暗褐色の花びらに見える部分はガクです。
オオバナノエンレイソウで白い大きな花びらに当たるものはありません。内側に見える細いのが花になります。オオバナノエンレイソウと比べてみるとその違いがよく分かります。
 よく見るといろんな植物がまだひしめき合っているのが分かります。この黄色い花は何でしょう。
はい、これは?

これはカタクリの実です。
 そしてこれがエゾエンゴサクの種です。エンドウ豆のような鞘に種が入っています。


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突硝山の春へ行ってみる


エゾノリュウキンカ キンポウゲ科
(蝦夷立金花)

上の写真のように低地の湿った場所に多く見られます。葉が蕗(フキ)に似ていることから、ヤチブキ(谷地蕗)とも呼ばれます。
さて、それでは質問、左の植物は何でしょう?
ね、むずかしいでしょう?

これは花が終わったフクジュソウです。もう実が付いています。
 さて、10日前の主役たちはどうなっているのでしょう。カタクリやエゾエンゴサクはほとんどが終わってしまいました。花がなくなり葉だけになってしまうと何の植物だったかわかりにくくなりますね。
 森を抜けるとコブシの花が咲いていました。
さくらもほころびかけています。

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