〜春から秋まで〜
2006突硝山

 いつから夏と言えばいいのでしょう。植物は季節の境目なく次々と顔を出してきます。でも6月18日はいつもとちょっと様子が違っていました。何というかすべてが中途半端なのです。あるものは終わったばかり、そしてあるものはまだ早すぎたようです。それでも夏の大型植物がその威容を現し始めたり、初めて見る植物などもあり大収穫の一日でした。

突硝山の初夏 1                    6月18日(potatoの誕生日だよ〜ん)
 山のふもとでお出迎えはイタドリ(虎杖)です。山の林に入る前もいろんな植物を楽しむことが出来ます。大体は道路脇などにあるありふれた植物ですが時折初めてのものを発見することもあります。このイタドリは花が咲く頃また紹介したいと思います。
 その大型植物のトップバッターはこれ

オオハナウド  セリ科
(大花独活)
 これが咲き始めるとその大きさもあってかなり目立ちます。ウド(独活)とはいうもののウドはウコギ科の多年草で全く別種です。しかしウドもセリ科によく似た花をつけることからウドより少し花が豪華なハナウド(セリ科)さらにもっと大きなオオハナウドとウドの名前がついたセリ科植物が生まれたようです。
バイケイソウ ユリ科
(梅尅吹j
 バイケイソウも背の高い植物で2mほどの高さになります。毒草ですが、若葉がオオバギボウシと似ているため間違って中毒を起こすこともあるようです。
 なかなかの咲きっぷりですが、花気は短くて一週間そこそこで終わってしまいます。
 名前の由来は花が梅の形に似ていること、そして「宦vの字はシラン(紫蘭)のことで、葉がシランに似ているところからついたそうです。私が見たところシランよりは葉の幅が広いので大型のスズランのようにも見えます。
 大型植物の紹介ついでにオオウバユリの様子です。かなり大きくなりましたが花が咲くまでにはまだ時間がかかりそうです。
 さてまた小さな植物に戻りましょう。
先週も紹介したマイヅルソウの絨毯です。
〜春から秋まで〜
ズダヤクシュ  ユキノシタ科
(喘息薬種)
 長野県木曽地方では喘息のことをズダと呼んでいたそうで、喘息の薬として用いられたこの植物の名前となりました。
 園芸植物として最近人気のティアレラは同じ仲間です。従って、ヒューケラも近縁の種ということになります。
サイハイラン  ラン科
(采配蘭)
 名前にランとつく植物はたくさんありますが、実際ラン科ではないこともたくさんあります。実際この山で見た初めてのラン科植物でした。
 「采配」の名は武将が軍を指揮するときに使う采配に似ていることからです。
 これはカタクリです。葉は枯れて見えなくなりました。この実が熟して種になります。カタクリは種から花が咲くまで7〜8年かかるそうです。
名前がわからない花、再びです。
ひょろひょろした茎に白い5弁の花が咲いています。葉は楕円状で対になっています。

わかりました。ブーママさんが教えてくれました。

オオヤマフスマ  ナデシコ科
(大山衾)
全国の山や林の中に自生します。花は白で5弁、高さは10〜20cm。


HOME   野に出よう   次へ行く

突硝山の春へ行ってみる


葉は株元からよく笹に似た形と模様です。
オオバナノエンレイソウの実です。
夏も終わり頃になって、少し黄色味を帯びて柔らかくなると食べられます。
 名前はノミノフスマに似ているが、少し大きくて山にあることからついた名だそうです。
 地面を埋めるようにたくさんあります。
 突硝山を降りたところに小さな池があります。ここにもいろんな植物があって楽しませてくれます。
このブルーはきっと
カキツバタだろうと思います。
 花もなかなか豪華です。この花のひとかたまりで20〜30cmくらいありそうです。
黄色いのは
キショウブでしょうか?
 コウホネ(奥)とスイレン(手前)です。花が咲くのはもう少し後です。
コウリンタンポポ  キク科
(紅輪蒲公英)

 山へあがる道端です。それほど群生はしていません。ヨーロッパが原産で明治に観賞用として導入された帰化植物です。主に東北や北海道などの寒い地方で群生していることが多いようです。
 普通のタンポポと違うところは、色もさることながらご覧のようにひとつの茎にたくさんの花をつけるところや茎の基部からつるのようなものを伸ばして子株を作ったりするところです。その繁殖力はなかなかのものです。
 2年前くらいから我が家の庭にも現われたのは私が種を運んだせいか?
 山のふもとの日当たりのいい場所にはヒメジョオンアカツメクサが咲いています。
ハナニガナ  キク科
(花苦菜)
 葉や茎を折ると白い乳液が出て、なめると苦いことからニガナとなりました。しかし茹でると食べることができるそうです。「菜」がつくのは食べられることを示しています。
 ハナニガナとニガナの違いは花びらの数で、ハナニガナはニガナ(5枚)より多く7〜11枚くらいあります。
オオハナウドも花が終わっていました。
よく見ると種が出来ています。


 オオウバユリは大きな蕾を上げてきています。次回は花を見られそうです。
 さて、また不明の植物です。アザミの仲間のように見えますが、葉がトゲっぽくはないようです。これに相当するものを見つけることが出来ません。
iku19さんが教えてくれました。
これは

チシマアザミ キク科
(千島薊)
別名、エゾアザミ(蝦夷薊)
山ではよく見かけていたのですが、なかなか名前が見つからなかったのは北海道特有の植物だからでしょうか。
6月18日の写真です。
花首が下がるのが特徴です。
特に色がきれいだとかいうことはありませんが、背が高く形が面白いので目に付きます。
 山の中は鬱蒼としています。

最後に池のコウホネが咲きました

コウホネ スイレン科
(河骨)
変わった名前ですが、水の中にある根が人の背骨に似ているからなのだそうです。
 スイレン科で水の中に生える植物なのに葉も花も茎を水より上に出しているところが面白いですね。黄色い花のように見えるのは実はガクでその内側にある爪のように見えるのが花だそうです。
森の中は木々の陰で薄暗くなっています。

@ A B

D E

HOME

突硝山の初夏 2                      7月 1日

 7月になりました。この頃になると山の中は鬱蒼としてきます。背丈のある草が茂ってきます。虫も飛び交い歩くと顔に当たってきます。いままではこの時期にあまり山の中に入ったことがありませんでした。ほとんど見るべきものがないように思われたからです。むしろ山に上がる途中の道端にいろんな花が咲いていました。

オオレイジンソウ  キンポウゲ科
(大伶人草)
 この時期になると森の中で妙に目だっているのがこのオオレイジンソウです。伶人とは雅楽奏者のことでそのかぶりものを鳥兜(トリカブト)というのだそうです。花がそのかぶりものに似ていることからついた名です。植物のトリカブトはもちろん仲間です。
 北海道にはエゾノレイジンソウというのがあるようですが写真を見てもその違いがよく分かりません。
inserted by FC2 system