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 はぼろバラ園がある羽幌町は北海道の日本海側、留萌市から50kmほど北にある海沿いの町です。西の海には日本最北の国定公園、天売島、焼尻島があり海産物も豊富です。
 バラ園は、国道232号線で羽幌に入ってすぐ右に見える「道の駅ほっと・はぼろ」のすぐ隣にあります。道内のバラ園としては334種、2000株とさほど大きくはありませんが、内容は他のバラ園と違うものを感じます。特にハマナスの交配種、ハイブリッド・ルゴサの多さには驚かされました。ほかに、原種、オールドローズなどよそのバラ園ではあまり見られない品種も多くありました。また、修景バラの多さも目立ちました。耐寒性品種を見たい方にはうってつけのバラ園です。


2003.7.20 晴れ  バラ日和
 羽幌へ行く途中、苫前町の風車です。帰りに風車の真下まで行ってみましたが、かなり大きなものです。
 ここでちょっと気が付くことは山側の斜面に一本も木が見あたらないことです。これは冬に海から吹きつける強風のせいかと思いました。


バラ園はよく手入れされていると思いました。行った時期もタイムリーだったのか、一部の早咲きのものを除いてどのバラも満開状態でした。
ただ、赤が多いのが目立ちました。


コンチェルティーノ
Concertino(F)   フランス Meilland 1976
シティ・オブ・ベルファスト
City of Belfast(F)  イギリス McGredy 1968
まずは赤バラがお出迎え、まずはコンチェルティーノ、上写真の左側にずらーっと植えられているのがそうです。
右の写真はシティ・オブ・ベルファスト(F)、コンチェルティーノとほとんど見分けがつきません。他にオリンピックファイアーやレメンブランスなど、よく似たバラがたくさんあります。我が家にもこれらに非常に似たバラがあるのですが、まだ名前を特定できていません。



アイボリー・ファッション
Ivory Fashion(F)   イギリス McGredy  1958
私は、アイボリー系それもこのような半八重咲きのバラがわりと好きです。
以前、フレンチレースを植えたのですが、2年で死んでしまいました。
今年は、マーガレット・メリルを仕入れていますが、花が痛みやすくてまだ満足な写真が撮れていません。

さて、次はお目当てのルゴサ系品種へいきましょう。


ニベルツ・ホワイト
Nyveldt's White(HRug)   オランダ Nyveldt 1955
(Rosa rugosa rumbra x R. cinnamomea) x R. nitida
耐寒性と言えば何と言ってもハマナスの交配種でしょう。
花は原種のRosa Rugosa Albaとほとんど見分けがつかないですが、樹形はハマナスよりコンパクトで葉は幾分細長いように見えます。実も、ハマナスは平べったいのですがこちらは幾分丸いように思われます。


ローゼリーナ
Roselina(HRug)   ドイツ Kordes 1992
花は幾分ハマナスの面影を残していますが、ずいぶんエレガントになっています。
葉も照り葉になっていて庭にあってもすぐにハマナス系品種とは気付かないかもしれません。


ザ・ハンター
The Hunter(HRug)  イギリス Mattock  1961
テレーズ・ブグネ
Therese Bugnet(HRug) カナダ Georges Bugnet  1950
この辺に来るともう普通のオールドローズの様相です。棘の付き方や葉に特徴を残してはいますが、樹形もまとまりよく通常のガーデンローズと変わりません。


アレキサンダー・マッケンジー
Alexander Mackenzie(HT)   カナダ  Dr. Felicitas Svejda   1984
 私が時々おじゃまするhoneybee:雪国のガーデニングの掲示板でバラの耐寒性について話題になりました。そこでbeeちゃんが、カナダのある女性のサイトでバラの耐寒性の実験をしていて、そのランク付けをしているということを見つけてきました。見てみると、最も耐寒性のあるAランク、次のBランクのほとんどは原種及びルゴサ、ハイブリッド・ルゴサでしたが、Aランクの中にひとつだけそのどちらでもない品種がありました。これは一体どんな品種なんだと、読めないフランス語や英語のサイトを探し回って解ったことは(結局は訳してもらった)、あの有名なクィーン・エリザベスを親に持つということでした。それがこのアレキサンダー・マッケンジーです。分類をHTと書きましたが正しくはグランディフローラ(Gr)という分類のようです。
 今回の羽幌行きでは、もしかしたら会えるかもしれないと密かな期待を持っていましたが、実際にそれを目の前にして踊りだしたい気分でした。ご覧のようなすごい多花性で親の血を受けてかしっかりとした直立性のバラでした。どこで手に入れたらいいのでしょう?


アプリコット・クィーン・エリザベス
Apricot Queen Elizabeth(HT)  オランダ Verschuren 1980
ということで、(なにが?)クィーンエリザベスです。これも本来はグランディフローラです。
ご存じ、ピンクのクィーンエリザベスに耐寒性があるのは良く知られていますが、この色の品種は初めて見ました。花が終わりかけで赤みがさしていますが、本来はもっとアプリなのでしょう。ほかに赤のスカーレット・クィーンエリザベスというのもありました。


キングス・ランソム
King'sRansom(HT)    アメリカ J&P 1961
これは正真正銘のハイブリッドティです。典型的な剣弁高芯咲き、花弁の先がほんのりピンクになっているところが何とも言えない。


ニュードーン・レッド
New Dawn Red(CL)
ご存じつるバラ、ニュードーンの赤バージョンです。これも初めて見ました。
私にとってつるバラの冬越しは大きな課題のひとつです。まずは品種選びからということですが、オーソドックスにピンクのニュードーンを今年仕入れました。来年が楽しみでもあり不安でもあり。



 羽幌にあるバラはすべて耐寒性があると考えていいと思います。ただ、自分が冬越しに失敗したバラがここで立派に育っているのを見ると、やはり植え方と冬越しの方法なのだと思います。個別にはそれぞれ違った性質があるのでそれを見極めることも必要だと思います。まあ、やってみるしかないと言うことでしょうか。
 この日は天気も良く期待のバラにも巡り会えたし充実した一日でした。(ウニ丼も食べたしね)
日本海の海岸線の美しさもなかなかでした。日本海に沈む夕日が見られれば最高だったんだけど。




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