2003年5月25日 |
PartU 宿根、球根草など
さてメインの庭の方に目を移しましょう。この時期、まだ花数は少ないのですが、早春に咲く球根の花々や夏に咲く大型宿根草の葉だしが見られます。生命の息吹がもっとも感じられる時期でもあります。 |
5月3日 | |
バーバスカム(Verbascum)の葉が開きはじめていました。 和名でモウズイカといいます。触ってみると葉に毛が生えていてふんわりいい感触です。これからにょきにょきと伸びて1.5〜2mほどになります。 花のほうは上野ファームに夏が来た!をご覧ください。。 |
さて、春の青花を三点ばかりご紹介しましょう。 これはアジュガ(シソ科)。 寒さに強くてよく増える、北海道向きの植物です。地を覆うように広がるので、広い土地をもてあましている人は雑草よけにどうぞ。 ああ、そんなうらやましい使い方をしてみたい。 |
サークルボーダー、アプローチ部分の両側に植えられているのが、このキャットミントです。シソ科の多年草でちょっとラベンダーのようですが触ってみるとミントの香りがします。猫が好きな匂いなのでそういう名前らしいですが、和名はイヌハッカ。 犬も好きなんか? |
ごぞんじ、ワスレナグサです。ムラサキ科の一年草で、こぼれ種で毎年出てきます。ピンク色もありますが、私はやはりこの色が好きですね。 今まで和名で通用していたものも、最近は外国名や学名が多く使われるようになってきました。でもさすがに、これをミオソチスという人はそういないでしょう。 私は勿忘草という漢字表記が一番好きです。私を忘れないでね、という感じが伝わってきます。 |
次に球根ものをいくつかお見せします。上野ファームは球根植物は多くないようです。 まずはムスカリ(ユリ科)です。ムスカリといえば青と相場が決まっていますが、白やピンクなどもあります。これは水色です。 ムスカリ(Muscari)はギリシャ語でジャコウ(麝香)の意味だそうです。英語ではムスク(Musk)、ラテン語ではモスカータ(Moschata)というお馴染みの言葉になります。 ちなみに、マスクメロン、マスカットもそういう意味のようです。 5月3日撮 |
お次はヒヤシンス(ユリ科)。広い庭で周囲の植物がまだ育っていない時なのでやけに目立ちました。 水栽培はお馴染みの栽培法ですが、私は鉢植えで育てたことがあります。1本だけでも部屋中に甘い香りが漂いました。 現在は地に植えてありますが、だんだんしょぼくなってきました。肥培せねばなりません。 5月3日撮 |
さて、この辺でちょっと異彩を放つ球根植物、フリチラリア(ユリ科)をご紹介しましょう。 異彩を放つのはいいのですが異臭も放つので、家の中に持ち込むのはやめましょう。(^^; |
|
これはフリチラリア・バイモ、アミガサユリとかバイモユリとも呼ばれる。花に入っている網の目がその由来です。バイモは貝母と書きます。中国原産。見たところ腰が弱く倒れやすいのが難点か。 左下はフリチラリア・メレアグリス、上のバイモや下のペルシカ、クロユリ等と同じバイモ属です。こっちの方がしっかり立っている。 右下がフリチラリア・ペルシカ、ダースベーダーのかぶり物を思わせるこの花姿。異彩を放つことを目的とするならこれが一番かもしれません。しかし、結構な難物かも。 その他、これらの仲間にはもっと大型のインペリアリスもあります。 |
ここまで、球根花を紹介してきて気がつきましたが、全部ユリ科ですね。 この他にスイセンやキバナカタクリなども紹介したかったのですが、写真が悪く断念しました。最後に残ったのもやはりユリ科です。 |
シラー・カンパニュラータ(ユリ科)だと思います。というのは、最近はイングリッシュブルーベルだのワイルドヒヤシンスだのの名前を聞くようになり、本当に同じものなのか疑心暗鬼の状態です。 シラー・カンパニュラータは青、ピンクはよく見ますが、白花は初めて見ました。我が家にも青・ピンクがありますが比較的育てやすく、球根もよく増えます。 |
おまたせ、クリスマスローズ(キンポゲ科)であります。最近人気の花で、新品種も続々作られているようです。ここでは、この色しか見つけることができませんでした。 また、名前の話になりますが、名前に季節を示すものが入るのはよいのですが、北海道ではピンと来ないのです。北海道では5月ですよ、咲くのが。オーストラリアの人もクリスマスローズと呼んでいるのでしょうか。 ヘレボラスという学名で呼ぶようにしようという動きもあるようですが、この名前も何か締まらないのですよね。5月3日撮 |
ギボウシ(ユリ科)の若葉です。葉色も豊富で日陰の庭には必須のアイテムですが、日向でも貴重な葉もの植物です。耐寒性も強く北海道向きです。 |
旭川の5月25日はやっと暖かくなり始めたところです。庭は地面からムクムクとまさに湧き出すように葉や茎をのばしはじめた植物でいっぱいです。これを見ると一月後にまた来ようと思ってしまうのです。 |