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終命菊とはこれいかに                 2004.9.25 ’04.9.23 撮影
 秋ともなれば、年中行事のようにどこの家でもこの花が咲くのは全国的な風景であります。花の名は「シュウメイギク」、漢字で書くと「秋明菊」。いつも「キク」と呼ばれて迷惑しているキンポウゲ科アネモネ属の一員である事は、知っている人は知っている話です。
 しかしこの名前でありますが、どういう訳か私の頭の中では「終命菊」という漢字が浮かんでしまうのです。人が聞いたら「何という縁起でもないことを・・・」といわれるのは明白なのですが、浮かんでくるのだから仕方がありません。
 そんなこともあって、この名前の由来を知りたくなりました。お手軽にネットで調べましたが、あまり気に入った答えが返ってきません。そこで、手持ちの本をいくつか開いてみるとそれらしき説明を見つけました。ここからは引用しますね。
シュウメイギクは室町時代中期の「下学集」に初めて登場する。中国原産のシュウメイギクは鎌倉時代から室町時代初期の間に日本に渡来したと推定される。中国へ渡航した修行僧が出身寺院へみやげとして持参した。寺院に届けられたシュウメイギクは美しく、日本にはないので‘黄泉の国’の秋咲きのキクの意味の‘秋冥菊’とつけた。・・・・後略
 しかし、後に「冥」の字はイメージが暗いということで反対の意味の「明」の字に変えられたということらしい。黄泉の国から来た花というなら「終命菊」もまんざらハズレではないかもしれないが、やっぱりこじつけか?(^^;)
 ちなみに、別名の「貴船菊」は京都の貴船神社の周辺に多数野生化したことからついた名前のようです。
 シュウメイギクの基本は写真の3種のようであります。(上の八重は園芸種なのかもしれませんが) 最近はいろんな園芸種もあるようです。もともと生命力の強い植物なので「終命」などという言葉にあまり縁はなさそうです。今後も手のかからない秋の花として私の庭でもねばり強く生き続けてほしいものです。


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